パン作り 材料の説明
パンを作る時、強力粉や砂糖などいろいろな材料を入れます。
入れる材料や必要性が分かれば、パンの中身や失敗、成功の理由などが分かり、パン作りがより楽しめると思います。
ここでは私なりに材料の説明をしていきたいと思います。
【主材料】パンを作る必要不可欠なもの
◎小麦粉
パン作りの主役で、タンパク質含有量の多い『強力粉』を使用します。
強力粉に含有するタンパク質に水を加えてこねることで、網目状の構造グルテンが作られます。この弾力性・粘着性のあるグルテンに、イーストの出す炭酸ガスを抱き込んでパンをふんわり膨らませてくれます。
タンパク質の含有量は強力粉12パーセント前後、薄力粉8.5%前後となっています。そのため薄力粉はパン作りには向きません。
主流なのはアメリカ産カナダ産の物です。国産の物も多くなっていますが、輸入物に比べタンパク質の含有量が少ないため、膨らみがやや劣ります。しかししっかりした歯ごたえのパンができると言われています。
◎イースト
イーストは材料に含まれる糖質を栄養分として活動し、炭酸ガスとアルコールを発生させて生地を膨らませます。これが発酵です。炭酸ガスが生地を膨らませ、アルコールは焼きあがる時に香りとして残ります。
イーストにはいろいろな種類があり、生イースト、ドライイースト、インスタントドライイーストなどがあります。インスタントドライイーストは直接粉に入れることができ、短時間で発酵するので使いやすいです。
◎塩
生地のグルテンを引き締めコシを強くし、発酵の際にできた炭酸ガスの保持力をよくします。塩を入れなくても発酵はしますが、生地のつながりが弱いため、すぐにしぼんでしまいます。
糖の消費を遅らせる働きをするので残糖が発生し、焼き色をよくしてくれます。
生地に塩味を付け、発酵を調節します。
◎水分
グルテンの形成に必要で、42、3℃位がイーストの働きを良くします。
水分の温度が生地を発酵しやすい温度にしてくれます。
【副材料】パンの風味をつけたり、老化を防ぐために入れるもの
◎砂糖
イーストの栄養分となって発酵を促進し、甘味や焼き色をよくします。
保湿性が高いのでしっとりふっくらを保持させ、老化防止の効果があります。
◎卵
生地に混ぜると卵黄が水分と油分の仲介をし(乳化作用)、より水分がとどまりやすくなるため、パンの中身をしっとり柔らかくしてくれます。老化も遅らせます。
焼く前にパンに塗るとツヤを出し、トッピングの接着にもなります。
卵白を入れすぎると生地が固くなるため、卵黄だけ使うことがあります。
◎油脂分
生地の伸びをよくし、よく膨らんでボリュームのあるパンとなります。
水分の蒸発を防ぎ、老化を遅らせます。
油脂はイーストの表面をコーティングして活性を損なう性質があるので、イーストと混ぜないように気を付けます。
バターやオリーブオイルなどは、コクだけでなく香りや独特の風味を出すことができます。
バターの場合は風味があってクセのない、塩分不使用を使用します。
(私が使用している材料)
強力粉
とても扱いやすい強力粉です。
イースト
強力粉と同じメーカーです。
塩
パン作りをし始めた時から使っているもので、サラサラしています。
砂糖
特にこだわりはなく、上白糖であればなんでも使用しています。
バター
よく使用しているバターです。
バター風味のマーガリン(塩分不使用)も時々使います。